2010年度第1回研究会:モンロー・ドクトリンの歴史〜モンローからG.W.ブッシュまで

2010年76日(火)19:00~21:00 成蹊大学10号館2階第2中会議室

講師:西崎文子(成蹊大学教授)

アメリカ政治外交史。『アメリカ外交とはなにか』(岩波書店)、『アメリカ冷戦政策と国連』(東京大学出版会)、『戦後アメリカ外交史』(共著 有斐閣)、『アメリカ外交と21世紀の世界』(共著 昭和堂)他

アメリカ国家・文化は、「全体性」を志向する欲望と「部分」であることへの苛立ちの相克にたいしてどのように歴史を刻んできたか。本基盤研究(B)では、19世紀初頭にアメリカの外交政策方針を示したとされるモンロー・ドクトリンに注目しつつ、現代批評の最前線の洞察からこの点を明らかにしようとするものである。ことに、この言説がアメリカ国家の空間的・時間的位相を作り出してきた歴史的経緯を検証し、それによって、アメリカ文学・文化研究の重要性をグローバル規模で確認する。

第一回研究会では、アメリカ政治外交史の専門家である西崎文子氏をお招きし、モンロー・ドクトリンの歴史的変遷について話していただく予定である。「アメリカ外交を思想的な側面から分析することを研究課題とし、世界史的な視点から国際社会を規定してきた概念や思想を検討している」と言う同氏に、アメリカ外交政策の出発点であるモンロー・ドクトリンについて、歴史的パースペクティヴから話していただき、21世紀グローバリズムの中で、世界とアメリカとの関係にたいする洞察をさぐっていきたい。